DINKS向け冷蔵庫――日立製作所(ニューフェース)(2001年3月16日)

■いつ?
2001年5月25日
■どこで?
全国
■誰が?
株式会社日立製作所
■何をした(する)?
UD採用の2人世帯向け冷蔵庫「ソルフェージュ」を発売する。
■なぜ?
記載なし。
■どのように?
・「ソルフェージュ」は、20-30歳代の共働き夫婦で子供のいない「DINKS」を想定して設計された冷蔵庫。
・グリーン、イエロー、ブルーなど全6色から好きな色を選べ、家具など内装とのバランスが取りやすい。
・マンションでの設置に適した幅59センチ、奥行き61.5センチ、内容量355リットルのサイズに抑え、パーティーを頻繁に開くDINKSの生活形態にあわせて自動製氷機を備えた。
・小型冷蔵庫を高齢者が購入するケースも考え、身長応じて棚の高さを変えられるほか、半ドアの状態を音と光で知らせる機能をつけるなどのUDを採用した。
■参考資料
「DINKS向け冷蔵庫――日立製作所(ニューフェース)」『日本経済新聞』2001年3月16日,朝刊,35面

障害者向けに安心トイレ、公共施設で設置広がる(夕刊トレンドバリアフリー)(2001年2月2日)

■いつ?
2001年2月頃
■どこで?
全国
■誰が?
エムズジャパン株式会社
■何をした(する)?
UDトイレの開発・販売をしている。
■なぜ?
「安心して利用できるトイレがない」と、外出に二の足を踏む障害者が多いから。
■どのように?
・オスメイト向けトイレの導入は、1998年の千葉県習志野市を皮切りに全国の自治体に広がっており、金沢市も昨年から公共施設に順次、設置する計画を進めている。
・エムズジャパン株式会社には、自治体を中心に「身体障害者のトイレのカタログを送ってほしい」などの依頼や問い合わせが急増。2000年は、1999年の3倍の約300件に上ったという。
・障害者に優しいトイレとして、広く知られているのが「札幌式トイレ」。小学生の3男が交通事故で車椅子生活になったのを機に、札幌市の男性建築家が13年前に考案。便座と足元の天板を平らに組み合わせたり、可動式手すりを付けるなど随所に工夫をこらし「横向き、うつぶせなど、どんな姿勢でも楽に利用できる」との高い評価を得ているという。
■参考資料
「障害者向けに安心トイレ、公共施設で設置広がる(夕刊トレンドバリアフリー)」『日本経済新聞』2001年2月2日,夕刊,16面

倉敷のアパレル各社、統一ブランド設立――高齢者も着やすい衣料(2001年1月24日)

■いつ?
2001年1月頃
■どこで?
岡山県倉敷市
■誰が?
倉敷ファッションセンター株式会社
■何をした(する)?
UD衣料品の統一ブランド「K・F・U・W」(倉敷ファッション ユニバーサル ウェアの頭文字)を立ち上げた。
■なぜ?
体の不自由な人や高齢者にも着やすい衣料品を開発するため。
■どのように?
・2001年当時、大手アパレルメーカーはUDを使った新ブランドを開発していたが、繊維産地が打ち出すのは初めてだった。2年以内にメーカー直販などを始める予定だという。
・倉敷市、通商産業省(現・経済産業省)や現地企業などが共同出資する第3セクター、倉敷ファッションセンター株式会社(岡山県倉敷市、河合正照社長)が主体となって開発した。明石被服興業など倉敷のユニホームメーカー4社のほか、帝人、クラレ、東レ、日清紡など繊維6社が素材提供で協力した。
・「倉敷ファッションセンター」が出したUD衣料品は、合計約30点あり、予定価格は上着のわきの部分にファスナーを取り付け着脱を楽にした介護用衣料が上下で2万円、カジュアル衣料が同2万4000円~2万8000円、トラベルジャケットが2万~2万5000円など。
・対象は50歳以上の男女を想定したという。
■参考資料
「倉敷のアパレル各社、統一ブランド設立――高齢者も着やすい衣料」『日本経済新聞』2001年1月24日,朝刊,31面

履きやすいおしゃれ靴(便利メモ)(2001年1月7日)

■いつ?
2001年1月頃
■どこで?
全国
■誰が?
株式会社ニチマン
■何をした(する)?
履きやすく、デザインの整ったリハビリシューズを販売した。
■なぜ?
従来のリハビリシューズはオシャレとは言えないデザインのものが多く、「これで、結婚式に履いていける靴があればなぁ」と、悩みを聞くことが多かったから。
■どのように?
・ビジネスシューズのようなデザインで、甲の高さを調節する面ファスナーは目立たない。フォーマルな席でも十分通用するだろう。
・幅広に作っているが中で足がずれにくい足型、つまずきにくく滑りにくい靴底など、しっかり歩くための機能が盛り込まれている。
・足の具合が悪い人だけではなく、誰もが利用できるよう配慮された靴として、UDの考え方で設計されたと考えられる。
■参考資料

■参考資料
「[ユニバーサル社会]人に優しいデザイン みんなで体験しよう」『日本経済新聞』2001年1月17日,朝刊,27面

あしたを紡ぐ(8)なくそう心のバリア――共生の道日常の中に(2001年1月7日)

■いつ?
1989年~
■どこで?
東京都内
■誰が?
今福義明氏(障害者団体「アクセス東京」代表)
■何をした(する)?
東京都内の駅のアクセス度調査をしている。
■なぜ?
JRや私鉄を乗り継ぎ、使い勝手などをチェックし、その情報を仲間に伝えるため。
■どのように?
・駅に段差解消に向けた取り組みは1980年代から本格化。2000年11月に交通バリアフリー法が施行され弾みがついた。
・国土交通省によると、1日の乗降客数が5000人以上で高低差が5メートル以上ある駅のエレベーター設置率は2000年3月時点で38%、エスカレーターは62%だという。法律はこうした駅での2010年までの段差完全解消などを目指す。
・身体障害者の場合、車椅子でエスカレーターを利用するときには逐一駅員に連絡する必要がある。その手間と時間。さらに、視線が集まる中での移動の気まずさも大きい。
・ハードの整備。そして町での日常的に障害を持った人たちと接する機会があれば周囲の理解は深まると考えられる。
・2001年1月7日の日本経済新聞の記事の中には、UDに関して「最近は障害の有無にかかわらず使い勝手がよいUDという概念が登場、住宅や商品開発などさまざまな分野で生かされている」という記述があった。
■参考資料
「あしたを紡ぐ(8)なくそう心のバリア――共生の道日常の中に」『日本経済新聞』2001年1月7日,朝刊,35面