福祉車両 生の声が開発の支え(ひとTOYOTA:10)/愛知(1997年12月9日)

■いつ?
1996年
■どこで?
全国。
■誰が?
トヨタ自動車株式会社

■何をした(する)?
福祉車両を、約2700台販売。さらに、1997年は10月までで4000台を突破した。

■なぜ?
・弱者の側に立って造った車は、健常者にも扱いやすいはずだという考えを車づくりに定着させれば、ある程度の量産化も可能になる。障がいに応じた細かな仕様変更は、個別に対応すれば済むと考え、障がい者や介護者とのやり取りを開発の根幹においた製品開発をしたため。

■どのように?
・車に乗るときにリフトで乗せると、「荷物扱いされている」と抵抗を覚える障がい者たちがいる。運転者と会話をしたいから、家族に囲まれていたいから、前部の座席が好まれる。開発にはこのような介護者と障害者本人の声が生かされている。
・開発を担当している斎藤隆さんは、障がい者や介護者から「こんな車がほしかった」と反響が直に返ってくるため「やりがいのある仕事」と語る。

■参考資料
「福祉車両 生の声が開発の支え(ひとTOYOTA:10)/愛知」『朝日新聞』1997年12月9日,朝刊

バリアフリーからユニバーサルデザインへ(くらしのインデックス) (1997年10月31日)

1997年12月14日午前9時半-午後5時

■いつ?
■どこで?
早稲田大学 国際会議場(東京都新宿区)
■誰が?
「バリアフリーからユニバーサルデザインへ1997」実行委員会事務局
■何をした(する)?
もっと優しい旅へのシンポジウム「バリアフリーからユニバーサルデザインへ1997」を開催する。

■なぜ?
・記載なし。

■どのように?
・定員は550人。参加費2000円(学生1000円)。
・申し込み締め切りは1997年11月20日。
・問い合わせは実行委員会事務局(03-5485-0651)まで。

■参考資料
「バリアフリーからユニバーサルデザインへ(くらしのインデックス)」『朝日新聞』1997年10月31日

ユニバーサルデザイン発進 健常者・障害者に隔てなく優しい (1997年6月21日)

1990年3月

■いつ?
■どこで?
記載なし。
■誰が?
日本玩具協会(東京・墨田区)
■何をした(する)?
「小さな凸」実行委員会を発足。その後UDに関するガイドラインを作成し、メーカー各社に協力を呼び掛けている。

■なぜ?
「みんなが使えるおもちゃ」を目指すため。

■どのように?
・ガイドラインに沿って1997年6月21日当時28社、160種のおもちゃが出回っている。
・ガイドラインに沿って作られたおもちゃには、スイッチのオンの側に小さな凸をつけたり、オセロゲームの白と黒の面の素材を変えたりしてあるものがある。
・視覚障害児向けの工夫がされたおもちゃには「盲導犬マーク」、聴覚障害児向けには「うさぎマーク」がついているという。
・通商産業省(現・経済産業省)の高齢社会対応型産業研究会(委員長・斉藤正男東京電機大教授/1997年6月21日当時)は1997年5月末にユニバーサルデザインの商品が円滑に流通するためのガイドラインを作成し、各業界で活用するよう呼びかけている。

■参考資料
「ユニバーサルデザイン発進 健常者・障害者に隔てなく優しい 」『朝日新聞』1997年6月21日

福祉のまち、知事へ提言 福岡県のまちづくり推進協 【西部】 (1997年6月9日)

1997年6月9日

■いつ?
■どこで?
福岡県
■誰が?
福岡県福祉のまちづくり推進協議会(会長、安藤延男・福岡県立大学長/当時)

■何をした(する)?
麻生渡・福岡県知事(1997年6月9日当時)に福祉のまちづくりの推進方策を提言した。

■なぜ?
「一人一人が人間として尊重される」「主体性をもって生活できる」「ともに生きることができる」を基本理念とし、県や市町村、県民が一体となって取り組みを進めるため。

■どのように?
・提言では、すべての人にとってやさしいUDを基本として街を整備することを明記。
・県民の合意形成を図るため「福祉のまちづくり県民会議(仮称)」を設置することも提言に盛り込んだ。

■参考資料
「福祉のまち、知事へ提言 福岡県のまちづくり推進協 【西部】」『読売新聞』1997年6月9日

米国流 個人の意志尊重が基本(もっとバリアフリー)/石川 (1997年4月16日)

1996年

■いつ?
■どこで?
アメリカ合衆国
■誰が?
石川県リハビリテーションセンター・バリアフリー推進工房の北野義明・リハビリ工学技師

■何をした(する)?
日本リハビリテーション工学協会自動車SIGが企画した「全米ホームヘルスケアエキスポと高齢者・障害者対応公共交通と技術支援の実情視察」という視察ツアーに加わってアメリカを訪れた。

■なぜ?
アメリカではどのように自立支援機器などが開発され、技術支援がなされているかを知るため。

■どのように?
・11日間の日程でアメリカ国内のアトランタ、バファロー、ボストン、シアトル、ポートランドを回り、医療・福祉機器の展示会や、福祉機器の商品化を支援する企業、ユニバーサル(普遍的な)デザインを提唱している団体、公共交通機関などを訪問した。
・視察を終えた北野氏は「米国ではバリアフリー(障壁除去)デザインというより、だれもが利用できるという意味のユニバーサルデザインという考え方が一般的になっており、それに基づく社会基盤を整備しようという機運があった」と語った。

■参考資料
「米国流 個人の意志尊重が基本(もっとバリアフリー)/石川 」『朝日新聞』1997年4月16日,朝刊