ユビキタス社会、ルール・倫理探る――日立、慶応大などと研究会(2002年1月13日)

■いつ?
2003年1月頃
■どこで?
株式会社日立製作所システム開発研究所(プロジェクト発案)
■誰が?
株式会社日立製作所システム開発研究所,慶応大学,東京工科大学,東京大学,文部省メディア教育開発センター,株式会社ユーディット
■何をした(する)?
本格的な情報通信社会で想定されるプライバシー保護などの課題やその対策を研究するプロジェクトを発足し、2004年度に提言をまとめる。
■なぜ?
日立は通信や超小型ICチップなどユビキタス社会の基盤技術を多数持っており、様々な企業、行政サービスへの応用が考えられているが、技術偏重の考え方では社会に受け入れられないと判断したから。
■どのように?
・プロジェクト名は「横断的科学によるユビキタス情報社会の研究(通称やおよろずプロジェクト)」。いつでもどこでもネットワークを使って簡単に情報を得られるユビキタス時代に必要なルール、倫理などを検討する。
・このプロジェクトは、文部科学省の科学技術復興を目的とした助成対象事業。
・技術だけではなく法律、倫理、心理学などの専門家が分野の壁を超えて議論する。
・ユビキタス社会では利便性が高まる半面、膨大な個人情報が流通し情報管理やプライバシー保護の法整備などが重要テーマになる。高齢者が抵抗なく利用できる機器や仕組みも不可欠。プロジェクトではこうした論点を整理し解決方法を考える。技術面でも機器同士をつなぐ仕様の標準化などを検討する。
・日立製作所は2003年2月に公開討論の場を設け、議論を活発化していく考えである。
■参考資料
「ユビキタス社会、ルール・倫理探る――日立、慶応大などと研究会」『日本経済新聞』2003年1月13日,朝刊,11面

2003年本社の主な事業(2003年1月3日)

■いつ?
2003年2月末
■どこで?
東京
■誰が?
日本経済新聞社
■何をした(する)?
日経UDビジネスフォーラムを開催予定。
■なぜ?
記載なし。
■どのように?
・UDを「ビジネスの新しい価値観」としてとらえ、内外の著名専門家によるシンポジウムやフェアを開催する。
■参考資料
「2003年本社の主な事業」『日本経済新聞』2003年1月3日,朝刊,34面

2005年開港、中部国際空港、トイレ全個室、車いす対応に――ひろびろ使いやすく(2002年12月21日)

■いつ?
2005年(開港)
■どこで?
中部国際空港(愛知県常滑市沖)
■誰が?
中部国際空港株式会社
■何をした(する)?
施設内のトイレの全ての個室が車椅子で利用できるようにした。
■なぜ?
中部国際空港「UD研究会」が使いやすい施設作りの検討をしてきたから。
■どのように?
・一般客が利用できるトイレ45ヵ所、個室を510室を備える計画で、個室全ての入り口の幅を1.06メートル以上、奥行き1.95メートル以上を確保し、通常の車椅子が動けるように設計した。空港に併設する商業施設のトイレも同じ仕様を採用する。
・全トイレに車椅子対応よりも大きなスペースの身体障害者用の個室を確保する。
・トイレだけでなく、動く歩道は幅を1.6メートルと広くし、急いでいる人が車椅子の脇を追い越せるよう設定する考え。
・動く歩道の乗り降りの際にあった段差も、車椅子利用者の声を取り入れ、解消する予定。
■参考資料
「2005年開港、中部国際空港、トイレ全個室、車いす対応に――ひろびろ使いやすく。」『日本経済新聞』2002年12月21日,朝刊,10面

ファッション性高いシニア向け婦人服、デザイン会社が発売(2002年11月8日)

■いつ?
2002年11月頃
■どこで?
松屋銀座本店 7階ユニバーサルスクエア
■誰が?
トライポッド・デザイン株式会社・吉川多喜子氏(デザイン担当)
■何をした(する)?
ファッション性にも配慮したシニア向け婦人服の発売をした。
■なぜ?
記載なし。
■どのように?
・発売した服はブルゾンやセーターなど秋冬物12点で、伸縮性や手触りの良いニットを使い、ピンクや水色など明るめの色調が中心。機能的に着やすいだけではなくて素材や色にもこだわったとのこと。
・デザインの細部では、身体機能が衰えた高齢者でも着やすいように工夫した。車椅子に座っても窮屈にならないようジャケットの横に深い切れ込みを入れたり、大きめのボタンを採用したりしている。
・トライポッドデザイン株式会社はUDの専門会社。2002年11月以前にも握力が衰えた人でも使いやすいペンや食器などを商品化している。
・価格はブルゾンで38,000~42,000円。
■参考資料
「ファッション性高いシニア向け婦人服、デザイン会社が発売」『日本経済新聞』2002年11月8日,夕刊,13面

講演を同時翻訳・字幕化、人と機械が分担、首尾上々――横浜の国際会議で試験(2002年12月2日)

■いつ?
2002年11月30日
■どこで?
神奈川県横浜市
■誰が?
伊福部達氏ら(東京大学教授・開発)、北海道大学、株式会社ビー・ユー・ジー(協力)
■何をした(する)?
講演内容を即時に日英翻訳し字幕表示する新技術を「国際ユニバーサルデザイン会議2002」のシンポジウムで試験的に採用した。
■なぜ?
視覚や聴覚が不自由な人もこの技術を使えば会議に参加することができるから。
■どのように?
・講演を翻訳した同時通訳者の声をインターネットで札幌に送り、文字データに変換して会場に送り返して会場のスクリーンに表示する。
・札幌ではネットで届く通訳者の声を担当者が復唱、復唱者の声を読みとるのに最適に調整した音声認識ソフトが講演内容を次々と文字化する仕組み。
・ネットの利用によってどこで開く会議にも字幕作成サービスが提供できる。
■参考資料
「講演を同時翻訳・字幕化、人と機械が分担、首尾上々――横浜の国際会議で試験」『日本経済新聞』2002年12月2日,朝刊,23面