今若狩太郎さん 街への主張、社会変える(淡海のひと) /滋賀(2002年03月31日)

■いつ?
2002年3月10日
■どこで?
滋賀県野洲町
■誰が?
今若狩太郎さん(滋賀肢体障害者の会「みずのわ」会長)
■何をした(する)?
ユニバーサルデザインについてのシンポジウムを開催した。
■なぜ?
記載なし。
■どのように?
・ユニバーサルデザインは、だれもが使いやすい施設のことで、障壁を取り除くというバリアフリーより一歩進んだ考え方です。交通政策論が専門の土居靖範・立命館大教授から先進的な取り組みなどを伺った後、だれもが住みやすい街の実現に向けてアピール文を採択した。

・いまわか・しゅうたろう 52歳、永源寺町出身。98年6月から「みずのわ」の会長を務める。現在の会員は約30人。作業所でワープロの文書作成を担当している。「夕食作りに来てくれる滋賀文化短大の学生さんと話すのが毎日の楽しみ」。八日市市ひばり丘町2丁目在住。

障害者の観戦「考えて」 神戸など高評価(鼓動・サッカーW杯)(2002年04月04日)

■いつ?
2002年4月頃
■どこで?
サッカーW杯の国内10カ所の競技場と最寄り駅からの経路
■誰が?
DPI日本会議,〈日本-在日-韓国〉ユースフォーラム
■何をした(する)?
「バリアフリー度」を、障害者団体やボランティアの若者が現地で調べた結果がまとまった。
■なぜ?
障害者にとって行きやすく、観戦しやすい会場になっているかを調べるため。
■どのように?
・各地の障害者らに呼びかけて、各会場を巡回。駅(200点)、駅からのアクセス(100点)、競技場(200点)に分け、減点式で採点した。

・県としてユニバーサルデザイン施策に取り組む静岡、昨年秋のみやぎ国体で「バリアフリー国体」を掲げた宮城などは、設計段階から障害者と意見交換。案内表示が低い位置にもある(宮城)、聴覚障害者用の磁気ループの充実(静岡)などに生かされた。

・競技場の評価が高いのは、宮城、横浜、新潟、神戸。車いす席からの「サイトライン」が確保されていることが、大きなポイントとなった。ほかの6カ所は前の席との高低差が小さく、総立ち状態になるとピッチが見えない。

・茨城の場合、車いす席の一部は最前列にあって見やすいが、一般席と隔離され行き来できない。また、大半の競技場は、車いす客と一般客のゲートが別だった。

・評価が低いのは、最も建設が古い大阪・長居陸上競技場。車いす席前の通路が狭く転落の危険がある点が大きなマイナスとされたほか、車いすトイレが少なく、ドアの引き戸が重い点も厳しく採点された。

・指摘を受けた大阪市のW杯推進室は、車いすが落ちないよう注意を呼びかけるため通路に黄色のペンキを塗るなどの対策を検討中。

・交通機関では、茨城は改札口からホームに行くのに階段しかない。転落防止のためのホームドアがあるのは、埼玉だけ。横浜は駅からの経路に案内板が少なかった。

・駅員が対応に慣れていないなど、ソフト面の課題も多い。静岡・JR愛野駅では「車いすの人は事前に連絡を」と掲示してあり、減点された。

・韓国の団体とも協力し同様の調査をしており、日韓で近く提言をまとめる予定。

地域福祉の拠点完成、保健・消費・ボランティア一体に 富士/静岡(2002年04月19日)

■いつ?
2002年4月18日
■どこで?
静岡県富士市
■誰が?
記載なし
■何をした(する)?
地域福祉推進の拠点となる複合施設「富士市フィランセ」がオープンした。
■なぜ?
記載なし。
■どのように?
・すべての人にやさしいユニバーサルデザインを採用、高齢者や身体障害者が利用できるハートビル法の基準をクリアしている。

・これまでの保健女性センター(西館)と、この日落成式をした東館を合わせ、保健、福祉、男女共同参画、消費、ボランティアを一体的に管理・運営する県内でも珍しい施設という。

・東館は床面積が約4100平方メートル。1階の福祉相談室のほか、在宅介護支援、ボランティア、子育て支援の各センターのほか、点字作業室、育児研究室などがある。総事業費は15億4千万円。

・福祉の核として総合相談窓口が設けられる。電話や直接訪れた利用者に対し、市役所にある住民情報と福祉総合情報データベースが連携したシステムを活用。障害の内容や程度など、サービスの申請に必要な情報を引き出せるため、複数の課にまたがる場合でも受給の可否判定などの対応が的確になり、スピードアップされる。

・西館には健康福祉や消費生活、男女共同参画の各センターや実習室、相談室などがあり、合計床面積は8500平方メートルになる。

・フィランセは博愛、社会貢献活動などを意味する英語をもとにした造語で、市民公募の中から選ばれた。

メール /滋賀(2002年04月20日)

■いつ?
2002年4月頃
■どこで?
記載なし
■誰が?
記載なし
■何をした(する)?
JR南彦根駅の北側の文教福祉ゾーンをバリアフリーからユニバーサルデザインへと目指す懇話会の最終会合。
■なぜ?
障害者や高齢者ら交通弱者を含め、すべての人に快適な道路空間構想を打ち出すため。
■どのように?
・現地調査やアンケートを実施した結果、段差で車いすが通れないなどの現実が指摘された。

車いすで気軽にカット 福間の美容室、バリアフリーへ大改装/福岡(2002年04月24日)

■いつ?
2002年4月23日
■どこで?
トライブ(福岡県福間町中央4丁目)
■誰が?
磯野真さん
■何をした(する)?
バリアフリーの美容室「トライブ」をオープンした。
■なぜ?
磯野さんが「東京美容室」を開いたのは62年のこと。約40年が過ぎ、建物の老朽化とともに客層も高齢化したことから。
■どのように?
・町が推進する「ユニバーサルデザイン計画」に歩調を合わせ、約1800万円をかけて改装。店名も現代風に変えた。

・ユニバーサルデザイン計画は高齢者や障害者らに優しいまちづくりを進める目的で、町が昨年4月、第4次総合計画の柱の一つとしてまとめた。

・店内からすべての段差をなくし、サロンからトイレまで車いすで自由に移動できる。スタッフは経営者の磯野さんら10人。車いすの利用方法も練習し、店側の作業手順や道具類の配置を機能的にした。

・町内の障害者共同作業所「福間サンテラス」の園生3人が客として招かれ、洗髪やカットなどを体験した。