■いつ? |
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2002年2月工事開始(11月にほぼ完成。現在は、利用者の声を採り入れながら、細部の見直しをしている。) |
■どこで? |
静岡県立総合病院(静岡市) |
■誰が? |
静岡県 |
■何をした(する)? |
院内を改修し、ユニバーサルデザインを本格的に導入した。 |
■なぜ? |
・年齢や障害などに関係なく、誰もが快適に使える病院にするため。
・同病院には1日約1700人の外来患者が訪れる。これまでは壁に張り紙などをして案内していたが、建物自体も大きく、「行きたい診療科が見つからない」などの苦情が寄せられていた。 |
■どのように? |
・標識を見やすくしたほかに、色や音なども使い分けて、案内・誘導の情報を充実させた。「院内がわかりやすくなった」と、利用者の評価も上々で、県はほかの医療機関への普及を目指している。
・現在地や目的の場所がすぐわかるように、4本ある廊下の壁に緑・赤・青・藤色の線を引き、色分けした。各診療科に番号をつけ、大きく見やすい番号札を壁や天井に設置した。 ・目が不自由な人のためには、廊下の交差点内で、天井から鳥のさえずりを流したり、床の材質を滑りにくくしたりする工夫もしている。 ・元気な人も体の不自由な人も、年齢に関係なく簡単に安全に使えるのが「ユニバーサルデザイン」。そのモデル施設を県内につくろうと、県が約1900万円かけて改修した。 ・県ユニバーサルデザイン室は「障害者やお年寄りだけでなく、漢字が読めない外国人らにも配慮した病院づくりができたと思う。ここを一つのモデルにして、ユニバーサルデザインを普及させたい」としている。 |
朝日新聞
高齢・障害者に優しい社会は? 県、来月4日事業発表 /三重(2003年01月29日)
■いつ? |
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2003年2月4日午後1時半~ |
■どこで? |
三重県庁講堂(津市広明町) |
■誰が? |
三重県 |
■何をした(する)? |
県庁内外で実施してきた関連事業の発表会と講演会を開催する。 |
■なぜ? |
高齢者や障害者にも優しい社会づくりを目指して。 |
■どのように? |
・00年度に完成した松阪県民局庁舎の改築前、高齢者の意見を採り入れた経緯などを、携わった職員が発表する。
・元日本IBM社員で、障害者でも使いやすいホームページの作製などのコンサルタント会社「ユーディット」代表の関根千佳さんが、自著「『誰でも社会』へ」(岩波書店)と同じ題名で記念講演する。 ・参加無料。約300人参加可能。希望者は、県健康福祉部ユニバーサルデザインチーム(059・224・3349、ファクス=224・2340、メール=ud@pref.mie.jp)で申し込む。当日まで受け付ける。 |
車道と歩道の段差に溝 車いす楽々、視覚障害者も安全 埼玉・熊谷(2003年02月07日)
■いつ? |
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2003年2月頃 |
■どこで? |
埼玉県熊谷市 |
■誰が? |
熊谷市 |
■何をした(する)? |
車いすのタイヤの間隔に合わせた勾配(こうばい)のある2本の溝を市内2カ所の交差点に設置した。 |
■なぜ? |
・車いすで生活する人から「横断歩道を渡り切っても、車道から歩道に上がるときの段差がつらい」という声が多く寄せられた。
・交差点での歩道と車道の段差は、車いすの人には難敵だが、つえを使う視覚障害者にとっては境目を知る大事な印――。埼玉県熊谷市は、こんな二律背反の問題に一つの答えを出した。 |
■どのように? |
・横断歩道の出入りの段差に溝を作る発想は昨春、都市計画課の職員が思いつき、職員自らノミと金づちで市内の交差点に2本の溝を掘り込んだ。車いす利用者に通ってもらうと、「これはいい」と喜ばれた。
・同課は溝の深さや幅を変えた複数の模型を用意。昨年7~12月、車いす利用者と熊谷盲学校の卒業生ら延べ約20人の協力を得て実験を繰り返した。この結果、幅25センチの溝2本を、30センチ間隔で並行に設置する形状なら、車いすがスムーズに登れ、視覚障害者も溝の存在を認識しやすいことがわかった。 ・同市は04年までに28カ所の交差点で同様の改造をするという。 ・国土交通省「道路空間のユニバーサルデザインを考える懇談会」座長の久保田尚・埼玉大助教授によると、従来の取り組みは、段差をできるだけ小さくするか、全体をスロープにし、その角度で調整しようという発想だったという。 ・久保田助教授は「これまでは両者の希望を両立しようという取り組みがなかった。熊谷市の手法は単純だが、誰も思いつかなかった方法で、まさにコロンブスの卵的発想だ。将来的には全国標準にもなりうる」と話している。 ・車道と歩道の段差については、年明けに国土交通省が出したガイドラインでも「望ましい縁端構造について検討し、決定する」とされ、今のところ「全国標準」と呼べるモデルはない。 |
高専・高看、大学設置後支援 札幌市に富士ゼロックス /北海道(2003年02月07日)
■いつ? |
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2003年2月6日 |
■どこで? |
北海道札幌市 |
■誰が? |
富士ゼロックス株式会社 |
■何をした(する)? |
札幌市が推進中の市立の高等専門学校・高等看護学院の4年制大学化について、桂信雄市長に大学設置後の支援などを申し入れた。 |
■なぜ? |
ユニバーサルデザインやエコデザインの視点を持った芸術と工学の融合、看護とデザインの学際的領域への取り組みなどの理念に共感を覚えたため。 |
■どのように? |
・支援には(1)同社の研究員の講師派遣や共同研究・技術支援(2)同社の海外研究所の協力による国際交流や海外での教育・研究活動(3)弱視者用拡大教材の作成など、をあげている。 |
都市の「優しさ」点検 視野狭め、車いすも使用 福井市 /福井(2003年02月16日)
■いつ? |
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2003年2月15日 |
■どこで? |
福井市中心街(福井県) |
■誰が? |
福井アーバンデザイン研究会 |
■何をした(する)? |
「ユニバーサルデザインによる都市デザインワークショップ」が行われた。 |
■なぜ? |
障害者やお年寄り、子ども連れなど、誰にでも快適な町づくりを考えるため。 |
■どのように? |
・車いすに乗ったり、体におもりをつけたりした約30人が町を歩いて点検した。
・都市計画コンサルタントの大河内雅司さんがユニバーサルデザイン(UD)について講演し、バリアフリーという概念が主に車いすや杖(つえ)の使用者を対象とするのに対し、UDは高齢者や妊婦、荷物を持った人など、市民全般に対象を広げて使いやすさを配慮することだ――と説明した。 |