2005年開港、中部国際空港、トイレ全個室、車いす対応に――ひろびろ使いやすく(2002年12月21日)

■いつ?
2005年(開港)
■どこで?
中部国際空港(愛知県常滑市沖)
■誰が?
中部国際空港株式会社
■何をした(する)?
施設内のトイレの全ての個室が車椅子で利用できるようにした。
■なぜ?
中部国際空港「UD研究会」が使いやすい施設作りの検討をしてきたから。
■どのように?
・一般客が利用できるトイレ45ヵ所、個室を510室を備える計画で、個室全ての入り口の幅を1.06メートル以上、奥行き1.95メートル以上を確保し、通常の車椅子が動けるように設計した。空港に併設する商業施設のトイレも同じ仕様を採用する。
・全トイレに車椅子対応よりも大きなスペースの身体障害者用の個室を確保する。
・トイレだけでなく、動く歩道は幅を1.6メートルと広くし、急いでいる人が車椅子の脇を追い越せるよう設定する考え。
・動く歩道の乗り降りの際にあった段差も、車椅子利用者の声を取り入れ、解消する予定。
■参考資料
「2005年開港、中部国際空港、トイレ全個室、車いす対応に――ひろびろ使いやすく。」『日本経済新聞』2002年12月21日,朝刊,10面

ファッション性高いシニア向け婦人服、デザイン会社が発売(2002年11月8日)

■いつ?
2002年11月頃
■どこで?
松屋銀座本店 7階ユニバーサルスクエア
■誰が?
トライポッド・デザイン株式会社・吉川多喜子氏(デザイン担当)
■何をした(する)?
ファッション性にも配慮したシニア向け婦人服の発売をした。
■なぜ?
記載なし。
■どのように?
・発売した服はブルゾンやセーターなど秋冬物12点で、伸縮性や手触りの良いニットを使い、ピンクや水色など明るめの色調が中心。機能的に着やすいだけではなくて素材や色にもこだわったとのこと。
・デザインの細部では、身体機能が衰えた高齢者でも着やすいように工夫した。車椅子に座っても窮屈にならないようジャケットの横に深い切れ込みを入れたり、大きめのボタンを採用したりしている。
・トライポッドデザイン株式会社はUDの専門会社。2002年11月以前にも握力が衰えた人でも使いやすいペンや食器などを商品化している。
・価格はブルゾンで38,000~42,000円。
■参考資料
「ファッション性高いシニア向け婦人服、デザイン会社が発売」『日本経済新聞』2002年11月8日,夕刊,13面

講演を同時翻訳・字幕化、人と機械が分担、首尾上々――横浜の国際会議で試験(2002年12月2日)

■いつ?
2002年11月30日
■どこで?
神奈川県横浜市
■誰が?
伊福部達氏ら(東京大学教授・開発)、北海道大学、株式会社ビー・ユー・ジー(協力)
■何をした(する)?
講演内容を即時に日英翻訳し字幕表示する新技術を「国際ユニバーサルデザイン会議2002」のシンポジウムで試験的に採用した。
■なぜ?
視覚や聴覚が不自由な人もこの技術を使えば会議に参加することができるから。
■どのように?
・講演を翻訳した同時通訳者の声をインターネットで札幌に送り、文字データに変換して会場に送り返して会場のスクリーンに表示する。
・札幌ではネットで届く通訳者の声を担当者が復唱、復唱者の声を読みとるのに最適に調整した音声認識ソフトが講演内容を次々と文字化する仕組み。
・ネットの利用によってどこで開く会議にも字幕作成サービスが提供できる。
■参考資料
「講演を同時翻訳・字幕化、人と機械が分担、首尾上々――横浜の国際会議で試験」『日本経済新聞』2002年12月2日,朝刊,23面

ラジオの声、ゆっくり聴きやすく――日本ビクター(ニューフェース)(2002年11月6日)

■いつ?
2002年12月上旬
■どこで?
全国
■誰が?
日本ビクター株式会社
■何をした(する)?
UDを採用したラジオ「RA-BF1」を発売。
■なぜ?
早口な放送などを聞き取りやすく、高齢者にも使いやすくするため。
■どのように?
・話し始めの速度を落とし、徐々に本来の速度まで上げる処理をすることで、早口の放送などの際にも聞き取りやすくした。会話の間の音声がない瞬間を検知して縮めることで、速度処理をしても実際の放送と同じ長さで聞くことが出来るという。
・自動的に小さい音を大きくし、大きい音を小さくして一定の適度な音量で流すことも可能で、直前10秒間の音声を記憶し、ボタンを押すと聴き直すことができる機能も搭載した。
・高齢者でも使いやすいように大型のスイッチやつまみ、文字表示になっている。
・AM/FMラジオ、1-12チャンネルのテレビ音声を受信する。
・価格はオープン価格だが、店頭実勢によると35000円程度の見込み。
・問い合わせは日本ビクター株式会社(03・5684・9311)まで。
■参考資料
「ラジオの声、ゆっくり聴きやすく――日本ビクター(ニューフェース)」『日本経済新聞』2002年11月6日,朝刊,31面

誰でも使いやすいハサミ――コクヨ(ニューフェース)(2002年10月31日)

■いつ?
2002年12月1日
■どこで?
全国
■誰が?
コクヨ株式会社
■何をした(する)?
UD採用のハサミ「テピタ」を発売する。
■なぜ?
年齢や身体的特徴を問わず使いやすいハサミにするため。
■どのように?
・ハサミのハンドル部分を従来品より厚くして指の腹全体でハサミを開閉できるようにした。少ない力で使用でき、疲れにくいという。
・ハサミは全部で3種類あり、ハンドルの片側が開いており、様々な握り方ができる「オープンタイプ」、握りの厚さが最大で20.5ミリと同社従来品の約2倍にした「左右非対称タイプ」、輪の部分のサイズを大中小の3つ用意し、手の大きさに合わせて選びやすくした「左右対称タイプ」がある。
・各タイプとも刃と握り部分に分けて別々に廃棄できる環境対応商品。刃にはカーボンステンレスを採用した。
・価格は「オープンタイプ」が1800円、「左右非対称タイプ」が600円、「左右対称タイプ」が300円。
・問い合わせはコクヨ株式会社(0120・201594)まで。
■参考資料
「誰でも使いやすいハサミ――コクヨ(ニューフェース)」『日本経済新聞』2002年10月31日,朝刊,33面