[ことばのファイル]ユニバーサル 「どこでも 誰でも」の心地良さ(2004年4月30日)

■いつ?
2003年秋
■どこで?
全国
■誰が?
自動車、電機、住宅メーカーなど120社
■何をした(する)?
「国際ユニヴァ―サルデザイン協議会」を設立した。
■なぜ?
誰でも使いやすくすれば、コストも下がると考えたため。
■どのように?
・2004年4月30日の読売新聞には、UDに関して「健常者と障害者、子供やお年寄りといった違いを超えて、できる限り多くの人が使えるように、建築や機器、日用品など身の回りのモノや空間をデザインすることを指す。1990年に米国で提唱されてから、国際的に広まりつつある。」という記載があった。

・UDの例としては、JR山手線の車内に導入された映像での乗り換え案内や音声ガイド付きの現金自動預け払い機、点字ではなく「凸文字」で階数を示すエレベーターなどが挙げられる。

・2004年4月30日の読売新聞の記事によると、日本では90年代半ばから、障壁を無くす「バリアフリー」に代わり、各企業や行政が「ユニバーサルデザイン」という言葉を使い始めたという。

・自治体では静岡県、熊本県などが積極的にUDに取り組んでいるという。

■参考資料
「[ことばのファイル]ユニバーサル 『どこでも 誰でも』の心地よさ」『読売新聞』2004年4月30日,東京朝刊,15面

[きらめきっ子]絵本点訳で広がる人の輪 植木北中=熊本(2004年5月9日)

■いつ?
2004年5月頃
■どこで?
熊本市現代美術館
■誰が?
植木北中学校(熊本県植木町舟島)生徒、約10人
■何をした(する)?
熊本市現代美術館にある絵本の点訳をした。
■なぜ?
総合的な学習のテーマ探しでUDを調べているうちに、公共施設の手すりなどに点字が使われていることに着目するようになり、授業外で自主サークルをはじめたことから。
■どのように?
・活動の原則として週1回。植木北中学校の養護の山瀬道代教論ほか、熊本市現代美術館の学芸員もボランティアとして指導している。

・点訳はシール式のシートに専用の定規と点筆を使い直径1ミリ程度の点を打ち、文章を文節ごとにハサミで切って本に貼る。目標は1人で1ヶ月に1冊。絵本の種類によっては2日間でできあがることもある。

・点字を通して「いろんな人と出会えたことがうれしかった」と生徒たちは口をそろえる。

■参考資料
「[きらめきっ子]絵本点訳で広がる人の輪」『読売新聞』2004年5月9日,西部朝刊,35面

<解>ユニバーサルデザイン=UD(2004年5月10日)

■いつ?
1970年代
■どこで?
アメリカ合衆国
■誰が?
故ロナルド・メイス博士(建築家)
■何をした(する)?
UDを提唱した。
■なぜ?
記載なし。
■どのように?
・2004年5月10日の読売新聞の解説では、UDは「年齢や障害の有無にかかわらず、すべての人々に利用しやすい施設や製品のデザイン。」と定義されている。

・2004年5月10日の読売新聞には、「日本でも近年、住宅や自動車、電化製品、衣類など多くの分野でUDが導入されている。」と記載されていた。

■参考資料
「<解>ユニバーサルデザイン=UD」『読売新聞』2004年5月10日,東京夕刊,18面

ユニバーサルデザインの笹間焼 カップや茶わん35点を商品化/茨城・笹間(2004年5月10日)

■いつ?
2001年6月頃から
■どこで?
茨城県笹間市
■誰が?
茨城県窯業指導所と地元の陶芸家
■何をした(する)?
UDを採用した笹間焼の食器を試作し、商品化した。
■なぜ?
「食のユニバーサル化」への取り組みから。
■どのように?
・2004年当時、握力が弱っていても持ちやすい形にしたカップやスープ皿、茶碗など35点を商品化した。

・茨城県窯業指導所では2001年6月から試作を始め、皿はスプーンですくう際に食べ物が外にこぼれないよう縁が内側に反った形にデザインした。カップなど持ち上げるものは、取っ手のデザインを持ちやすい直線に改めて軽量化し、わずかな傾斜でも飲み物が口に入るように、内側を円すい型にくりぬいた。しかし、焼くと反りが戻ってしまうこともあり、強度を保っていかに薄く軽くするかなど、商品化までには試行錯誤が続いたという。

・笹間市内では、高齢者や障害者向けにUD食器を使い、食事制限がある人も食べられる低カロリーメニューを提供するレストランも登場した。

・2004年5月10日の読売新聞によると、UD食器は笹間市内にある約230の窯元のうち、13件で販売している。

・問い合わせは茨城県窯業指導所(0296・72・0316)まで。

・2004年5月10日の読売新聞では、UDは「年齢や障害の有無にかかわらず、すべての人に利用しやすい施設や製品のデザイン。1990年代に、米国の建築家、故ロナルド・メイス博士が提唱したとされ、日本でも近年、住宅や自動車、衣類など多くの分野でUDが導入されている。」と解説されている。

■参考資料
「ユニバーサルデザインの笹間焼 カップや茶わん35点を商品化/茨城・笹間」『読売新聞』2004年5月10日,東京夕刊,18面

[今日のノート]病院での装い(2004年5月11日)

■いつ?
2004年5月頃
■どこで?
大阪
■誰が?
開業医支援会社「メディサイト」マネジャーの松本敦子氏
■何をした(する)?
病院におけるUD製品の開発を行った。
■なぜ?
患者支援のボランティア団体のアンケート調査で、入院患者の多くがパジャマに対して不満を抱いていることがわかったから。
■どのように?
・パジャマの下が透けて見えるのを防ぐため、胸元に小さなポケットをつけ、ウエストをヒモで調整できるベストを開発。

・抗がん治療などによる抜け毛を隠すバンダナ型のケア帽子も製品化した。これまでスキー帽をかぶっていた女性から喜ばれているという。

・ベスト、帽子いずれも実用新案を取っており、患者だけではなく一般の人でも使えるよう配慮されている。

・母親が入院していたときの経験を生かし、「暗くなりがちな病院生活に話題を提供し、明るくしたかった」と松本氏は語る。

■参考資料
「[今日のノート]病院での装い」『読売新聞』2004年5月11日,大阪朝刊,14面