視覚障害者も利用できるHP 文字データ読み上げソフトで理解 河西さんに聞く(2004年4月24日)

■いつ?
2004年4月頃
■どこで?
大阪府和泉市
■誰が?
河西弘雄氏(イズミネットワークサービス代表)
■何をした(する)?
ホームページのユニバーサルデザインについての意見、改善案を提示した。
■なぜ?
目の不自由な人たちにとっての利用しやすいホームページが少ないから。
■どのように?
・全盲の人がパソコンを利用するときは一般的に入力はキーボードで、マウスは使わない。画面を見ることは出来ないので、画面上の文字データを読み上げるソフトを利用して、耳で内容を理解する。つまり、写真やイラストなどの画像データは読んでもらえないため、理解できない。

・河西さんが指摘した困ることは、ある自治体のホームページから相談窓口の一覧を表示した画面だった。法律相談や介護相談の日程や担当課の連絡先が並ぶ表はすべて文字が書かれている。しかし、データとしては写真と同じで、画像として扱われている。パンフレットなどをスキャンしただけのものなので当然、読み上げソフトでは書かれている内容を認識できない。重要な情報を知らせるページに、文字が”画像”として登録されているページは意外に多い。

・施設の行き方や交通案内などを略図を載せているところが目立つが、目の不自由な人には、全く認識できない。電話で相手に道順を説明するような文章で記述する必要があるという。例えば、国際障害者交流センター「ビック・アイ」(大阪府堺市)のホームページには、最寄の駅からの道順が「コンコースを上がり改札を出ます」「すぐに右折」というように、順を追って説明されている。車いす利用者のために、どこでエレベーターに乗ればよいのかの解説も付く。

・弱視の人にとって小さな文字は読みにくいし、白地に黒字の画面では文字がかすんでしまう。見やすいのは黒地に白か黄色の文字だという。コープこうべ(神戸市東難区)の共同購入注文ページには、読み上げソフト対応のコーナーがあり、クリックひとつで文字がふた回りほど大きく、黒地に黄色字の画面に切り替わる仕組みになっている。障害を持つ組合員らからの意見を参考に作った。

■参考資料
「視覚障害者も利用できるHP 文字データ読み上げソフトで理解 河西さんに聞く」『日本経済新聞』2004年4月24日,朝刊,24面

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