■いつ? |
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2000年ころ |
■どこで? |
全国 |
■誰が? |
スーパーや百貨店 |
■何をした(する)? |
車いすでもゆったり使えるよう考慮された広めの試着室を備える店が増えてきている。 |
■なぜ? |
試着室のバリアを取り除くことで、そこまで足を運ぶための交通機関の環境など周辺環境の見直しが進むきっかけになればと考えたため。 |
■どのように? |
・2000年7月にリニューアルオープンした大阪吹田市のイズミヤ千里丘店では、2階にある婦人服と紳士服売り場に一つずつ、車いすの人と介助者が入れるように考慮して幅2メートル、奥行き1.6メートルの試着室が設けられた。
・2000年3月にオープンしたダイエー泉佐野店(大阪)の婦人服売り場の真ん中には、2メートル四方の室内をカーテンで仕切れるベビーシートもついた試着室が設けられた。 ・周辺の環境などから客の40%が50代以上を占め、1999年「ゆったり試着室」を設けた八王子そごう(東京)の外販店次長の上野憲一氏は、将来は年齢や障害のあるなしに関係なくおしゃれを楽しむ「ユニバーサルファッション」のコーナーも充実させたいと語った。 ・広い試着室設置には課題もあり、「ユニバーサル・ルーム」と名付けた広い試着室を開発したメーカー「YKY」の笠原勝英常務は「今は景気がよくないので、積極的なところは少ない。たとえ広い試着室を設けても、その試着室までスムーズに行けるかどうかなど、店全体の見直しも必要になる。腹をくくってやらないとできないのです」と話す。 ・試着室や公共トイレのユニバーサルデザインを積極的に提言している総合せき損センター(福岡県飯塚市)の松尾清美・主席研究員は「障害や高齢で車いすを使う人も消費者として組み込んでいくのが社会的責務だ。その一つとして試着して購入できる環境を整えることも必要」と評価する。自身も車いすだが「だれもがいつかは年を取る。障害を持つ人たちが利用できるようにしておけば、だれもが利用できるという位置づけで環境を整えることが求められている」と訴える。
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